
皆さん、こんにちは!
早速ですが、工業高校から理系大学に入ると『苦労する』『授業についていけない』『留年する』などと聞いたことはありませんか?
高い学費を払って入学しても退学したら結局高卒扱い。さらに就職先を探すに苦労することになります。
そこで、工業高校から国立大学に進学して苦労した私の体験談をご紹介します。
- 工業高校から大学に入ると授業についていけない理由を知りたい
- 工業高校出身の大学生の生活を知りたい
- 工業高校在学中に勉強しておくべき科目
工業高校から理系大学に入学して苦労したこと
工業高校から大学進学する場合、楽に入学できても入学後に苦労する人がたくさん出てきます。
私も工業高校から国立大学に進学してたくさん苦労しました。

何度退学を考えたことか…
留年する人も多いので大学進学は慎重に考えなければいけません。
就職したくないから進学するという考えは全体にダメですよ!



それでは大学生活で苦労したことを見ていきましょう!
➀授業についていくのが難しい
工業高校の成績上位者でも大学に入るとレベルの違いに心折れる人を多く見てきました。
『定期テストでほとんどクラス1位』『実力テストも校内10位以内』だった私も、国立大学に入学したら下から数えた方が早い成績でした。
工業高校から大学に進学すると授業についていけないとよく言われますが、学力に差が生まれる理由は2つあります。
理由1|工業高校は普通科目の授業が少ない
工業高校は高校卒業後に就職できる人材を育成する学校なので専門科目を多く学びます。そのため、普通科目の勉強が足りていません。大学進学する場合は独学で普通科目を勉強したり、塾に通って同じ大学に進学してくる人のレベルに追いつかなければいけません。
しかし、大学2年生からは専門科目が増えるので高校と同じ分野の学科に進学した場合は多少の余裕が生まれます。
理由2|推薦で入学するから
<私立大学>
工業高校から私立大学を指定校推薦で受験する場合、試験内容は面接だけで学科試験が含まれていないことがほとんど。
受験勉強せずとも入学できてしまうため、授業についていけない人がでてきます。
さらに推薦受験は自分の偏差値よりも高い大学に入学することができます。自分のレベルに合った大学に進学にしないと授業についていけなくなってしまいます。
<国立大学>
国立大学を公募推薦で受験する場合は口頭試問が含まれ、試験内容に合わせて受験勉強する必要があります。
国立大学に進学してくる人はレベルの高い人たちばかり!さらに講義の内容が難しく高校の範囲を理解している前提で講義も行われるため、正直授業についていけていません。何とかテストで点数は取れていますが…
工学部は実験のレポートもあって多忙です。



土日も休みなく勉強しています。
令和3年度の理工科系大学等への推薦入学等による進学状況調査結果が[全国工業高等学校長協会付属工業教育研究所]で発表されています。詳しい進学状況はそちらでご確認ください。
➁実験・研究が忙しい
理系学部は2年生になると実験が始まります。
実験の予習をしたり、3000字から5000字程度のレポートを1~2週間で完成させたり、忙しくなります。
他にも受講している科目の宿題やテスト勉強もあります



宿題・テスト勉強・レポートで1日があっという間に終わります。
3年生の後期になると研究室配属があります。どの研究室に行きたいのか希望調査が行われ、成績の良い順に決められていきます。
周りのレベルが高いと希望通りの研究室に行くのが難しいです。
私も希望通りの研究室にいけませんでした。
私と同じく工業高校から国立大学に進学した友達も希望通りの研究室いけなかったと言っていました。



成績は本人の努力次第です!


➂『進級・卒業に必要な単位数が多い』『必修科目の取得が難しい』
大学では進級条件・卒研着手条件・卒業条件に必要な単位数が決まっています。
さらに必修科目というものもあり、その科目を取得しないと留年します。



必修科目の取得は工業高校出身者が苦労するところです。
必修科目は1年生時に多くあるため、1年生から2年生への進級が一番苦労します。
私は1年生時に必修科目だった英語の単位を落とした経験があります。
ただ幸運なことに進級条件ではなく、卒業条件に必要な単位だったので1年後に再履修して英語の単位も無事取得し、留年せずに済みました。
履修登録の際に単位数を減らしたり、必修科目を一番に勉強することで留年を防ぐことはできます。
➃就職活動
工業高校では企業から届いた求人票の中から成績の良い順に選んで就職先を決めていくのに対して、大学では早い人は1年生から企業のインターンに参加し、就職先を絞っていきます。自分が進みたい業界の企業を複数受け内定が取れた中から1つの就職先を決めることになります。
学歴フィルターという言葉も聞きますが、大学生は自分で内定を取りにいかなければならないので工業高校から就職した方が楽です。
進学して良かったこと
もちろん進学して良かったこともあるので紹介します。
➀友達との出会い
大学時代の友達は一生の友達。
高校までとは異なり、大学では積極的に友達を作りにいかないと一人孤立します。
『趣味が合う友達』『気の合う友達』ができたことが一番大学に行って良かったと思えることです。


➁就職先をゆっくり考えられる
大学の4年間は就職先を考える時間でもあります。
就職先はあらゆる業種の企業から選ぶので選択肢が多くあります。
近年の新卒3年以内の離職率は3割となっており、ちょっとした社会問題にもなっています。
インターンで仕事内容・職場環境などを知ってから就職することができるのが大卒就職にメリットです。
➂自由な時間
大学では平日も休日も自由な時間がたくさんあります。
長期休みは宿題が出ないので、自分がやりたいように時間を使うことができます。
ちなみに私の長期休みはブログを書いています。ブログを始めてからブログ仲間もたくさんできました。
オタ活・資格勉強・バイト・旅行など楽しい時間が待っています。
➃好きな分野を勉強できる
希望通りの大学・学部に進学さえできれば、自分が興味のある分野を勉強できます。
理系は特に興味のある大学・学部に進学しないと勉強が続かないと思います。
中高生時代とは変わり、関心のある分野のみに絞って勉強できるのは大学生ならではの貴重な時間だと感じています。
大学に入る前に勉強しておきたい科目
大学の授業についていくためには入学前にしっかり勉強しておくことが大事!
そこで、大学に入る前に勉強しておいたほうがいい科目を紹介します。
数Ⅲ(極限・微分積分)
大学進学者の増加に伴って、工業高校でも先生が数Ⅲを教えてくれるようになりました。
大学1年生では数Ⅲ(極限・微分積分)の内容を含む講義があります。
工業高校から進学すると数Ⅲで挫折する人が多くいるので高校生のうちに勉強しておきましょう!
他校の生徒はみんな勉強して入学してきます。
数Ⅱ(三角関数・指数関数・微分積分)
数Ⅲの微分積分を勉強する前に数Ⅱの三角関数・指数関数・微分積分を理解している必要があります。
計算でよく使うので三角関数・指数関数・微分積分は必ずマスターしておきましょう!
英語
英語も苦労する人が多い科目です。
私が進学した国立大学では英語だけで8単位(6科目)取得しなければいけませんでした。
英単語・英文法を高校生のうちにきっちりと勉強していかないと単位を落とすことになります。
また、卒業研究の際にも海外の論文たくさん閲覧するので英語の勉強は必須です。
私は英単語3000語、基本的な文法(比較級、現在進行形など)を身に付けて進学しました。
物理・化学
理系大学に進学する前に物理は必ず勉強しましょう。



工業高校の物理の授業だけでは厳しいので自分で勉強しましょう!
専門科目の授業には物理の知識がないとついていけません。
物理の分野は【力学・波動・熱力学・電磁気・原子】に分けられます。全部勉強しましょう。
熱力学・原子は機械材料、電気材料を学ぶ際に必要ですし、波動は量子力学を勉強する際に必要だったり、物理が理解できいると授業の理解も楽になります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
『遊びたい』『就職したくない』という理由で理系大学に進学すると地獄を見ることになります。
とはいっても、高校でしっかり勉強して進学することで楽しい大学生活を送ることはできます。
重要なのは『自分のレベルに合った大学に進学すること』『指定校推薦でも事前に勉強して入学すること』です。
ご覧いただきありがとうございました。