工業高校から大学進学できる?
工業高校から大学進学できますよ!
工業高校から国立大学に進学した私がそれぞれの入試方式ごとに説明していきます。
1.工業高校から私立大学に進学する方法
2.工業高校から国立大学に進学する方法
3.それぞれの入試方式のメリット・デメリット
※記事の内容は偏差値50の私の出身工業高校の話になります。
工業高校から工学部への進学方法
[工業高校から大学への進学方法]
・学校推薦型選抜(指定校推薦)
・学校推薦型選抜(公募推薦)
・総合型選抜(旧AO入試)
・一般受験
工業高校から大学進学する場合は【学校推薦型選抜、総合型選抜】で受験することが一般的になります。
令和3年度の理工科系大学等への推薦入学等による進学状況調査結果が[全国工業高等学校長協会付属工業教育研究所]で発表されています。詳しい進学状況はそちらでご確認ください。
1|学校推薦型選抜(指定校推薦)
- 大学から指定されている高校の生徒のみが受験できる。
- 評定平均など、大学が求める出願条件を満たした上で、校内選考に通る必要がある。
- 試験内容は面接のみが多いが、小論文や大学共通テストが課される場合があります
工業高校から私立大学に進学する人の大半が指定校推薦を利用します。
デメリット
- オファーが届いた大学にしかいけない。
- 指定校推薦で進学できる大学はMARCH未満。スポーツ推薦は別で早稲田大学、法政大学などの有名大学に進学できます。
- 人気大学は狭き門。大学が求める出願条件を満たすだけでは校内選考に落ちる。
- 併願ができない(合格したら入学しなければいけない)。
- 自分のレベルよりも高い大学に入学できてしまうため、入学後に苦労することが多い。
指定校推薦で進学できる大学は高校によって異なります。高校のホームページの進路実績で確認してみてください。
メリット
- 試験内容は面接のみがほとんど!
- 大学側が高校にオファーしているため、受験に落ちることはほぼない。
2|学校推薦型選抜(公募推薦)
- 評定平均など、大学が求める出願条件を満たした上で、高校の校長からの推薦が得られれば受験できる。
- 試験内容は小論文や面接、口頭試問、学科試験など大学によって様々である。(私の場合は「数学と英語の口頭試問」と「面接」でした)
工業高校から国立大学に進学する人の大半が公募推薦を利用します。
デメリット
- 試験内容は面接に加え、小論文・口頭試問・学科試験などがある。
- 定員数が少なく、指定校推薦と比べると合格率は低くなる。倍率次第。
- 併願ができない(合格したら入学しなければいけない)。
国公立大学の受験方式に指定校推薦制度はありません。
メリット
- 工業高校枠で受験するため、進学校の生徒と争わなくていい。
- 共通テスト、2次試験を受けずに少ない試験内容で国立大学の受験ができる。
3|総合型選抜(旧AO入試)
- 学校長からの推薦は必要ない。誰でも受験可能。
- 小論文や面接、口頭試問、プレゼンテーション、一部学科試験を含む試験などで審査する。
- 志望理由書や活動実績書、学びの計画書、その他資格証明書などで審査する
指定校推薦ではいけない私立大学に進学したい人や国公立大学への進学を目指す人が利用します。
デメリット
- 総合的に評価されるため、合格するのが難しい。
- 試験内容が多いため、試験対策に時間がかかる。
メリット
- 総合型選抜(旧AO入試)は受験日が学校推薦型選抜より早いので、落ちても公募推薦や一般受験が可能!
受験方式の併用は試験対策に時間がかかります。却って合格率を下げるかもしれません。
一般入試
- 大学によって試験内容が異なる独自の入試試験。同じ大学でも学部・学科によって試験内容が異なる。
- 私立大学は3教科が基本、国立大学は『共通試験+2次試験』となっている。
- 文系の私立大学であれば、国語・英語+1科目選択(地歴・公民・数学)。
- 理系の私立大学であれば、英語・数学・理科。
一般受験で大学進学した人を見たことがありませんが絶対に無理なわけではありません。
デメリット
- 普通科目の授業時間が少ないため工業高校から一般入試での受験は不利になる可能性が高い。
- 試験対策に時間がかかる。
工業高校から一般入試で進学する人はほとんどいない。
メリット
- 併願ができる
- 進学する大学に見合った学力を身に付けた状態で入学できる
『工業高校から大学進学』まとめ
受験可能大学 | 難易度(★★★★★) | |
学校推薦型選抜(指定校推薦) | 指定された私立大学 | ★ |
学校推薦型選抜(公募推薦) | 国立大学・私立大学 | ★★ |
総合型選抜(旧AO入試) | 国立大学・私立大学 | ★★★ |
一般入試 | 国立大学・私立大学 | ★★★★★ |
希望する大学の入試内容を見てから自分に有利な入試方式を決定することが大切です。
指定校推薦に関しては、前年度の先輩が進学しても自分の代では大学からオファーが届かない可能性があることに注意が必要です。
ご覧いただきありがとうございました。